首里城(那覇市)の正殿などが焼けた火災で、那覇市消防局は3日、焼損状況を発表した。全焼した正殿を含む6棟の焼失面積は計約3963平方メートルだった。全焼を免れた奉神門と女官居室は、屋根や壁計約219平方メートルが焼けた。
全焼したのは、正殿(約1199平方メートル)のほか、南殿・番所(ばんどころ)(約450平方メートル)▽書院・鎖之間(さすのま)(約589平方メートル)▽二階御殿(にーけーうどぅん)(約412平方メートル)▽黄金御殿(くがにうどぅん)(約838平方メートル)▽北殿(約474平方メートル)。
県などは被災した建物を9棟としていたが、消防は寄満(ゆいんち)と奥書院を合わせて、黄金御殿1棟と集計した。
一方、市消防局はこの日、朝日新聞の情報公開請求に対して当日の活動報告書を開示した。正殿の周囲にあった放水銃4機のうち、正殿裏広場に設置されていた1機は、収納ぶたが固定されて開かず、使えなかったと記録されていた。
また、消防用タンクの約79トンの水を使い切り、2機は使用開始から十数分で、別の屋外消火栓も5分で使えなくなったという。(藤原慎一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル