香港は1897年から100年、イギリスが中国から借りていた形になっていました。1997年の返還後、中国は50年間の「一国二制度と高度な自治」を認めています。しかしこの制度を見直す動きが。中国本土へ“犯罪者”の引き渡しが可能になる「逃亡犯条例」の改正が進められたのです。そして「中国政府が気にくわない人間を香港から自由に連行できるのではないか?」という危機感を持った人たちによって、激しいデモに発展しました。そんな香港で話題になっているインターネットの動画が「まな板の上」です。そこには、香港の恐怖ともいえる未来が描かれていました。
香港デモ参加者たちが見た動画の印象は
週末も、大勢の若者たちが声を上げた香港。辻憲太郎解説委員も現地を取材しました。
「もしかしたら将来、香港はこういうふうになってしまうんじゃないかという姿を描いた『まな板の上』。この動画について、デモ参加者たちはどんな印象を持っているのでしょうか?」(辻憲太郎解説委員)
Q.見ましたか?
「見ました」(デモ参加者・女性)
Q.いつ見ましたか?
「2日前です。とても怖くなりました。これからの香港がこうなってしまうかと思うと」
「とてもリアルだと思いました。まさに私たちが心配したことが描かれています。中国のシステムの中には、“完全じゃないもの”もありますから」(デモ参加者・男性)
デモの参加者たちが恐れる、「逃亡犯条例」改正後の未来をうつした動画「まな板の上」とは…
動画「まな板の上」 内容は…
舞台は香港の市場。隣り合う精肉店の店主2人がトラブルになるところから始まります。
(精肉店の店主)「うるさいから、ラジオ消してくれよ」
(ライバル店の店主)「聞きたくないなら家に帰りな」
(精肉店の店主)「ここに物を置くなよ、邪魔だろ」
(ライバル店の店主)「うるせえなあ」
(精肉店の店主)「邪魔じゃないか」
(ライバル店の店主)「ここはお前の道か!?」
このトラブルをライバル店の男が中国本土に人脈のある知人に相談します。
(知人)「となりの男は店のオーナーか?」
(ライバル店の店主)「いや雇われてるだけさ」
(知人)「社長は肉の仕入れ業者?」
(ライバル店の店主)「そうさ、中国から仕入れた肉を売っている」
(知人)「社長について調べろ」
(知人の部下)「また文書偽造で行きますか?それとも性的なスキャンダルで?」
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース