石川和彦
日本海に面した鳥取砂丘周辺を歩き、海鮮丼を味わうイベント「鳥取砂丘大人の遠足」が27日早朝、砂丘周辺であった。8~81歳の約170人が参加し、海側からの馬の背の姿や自然が作り出す風紋など砂丘の景観を楽しんだ。
「鳥取人」の郷愁を誘う砂丘への遠足。それを楽しくよみがえらせようと、食を切り口にしたまちづくりなどに取り組む鳥取情報文化研究所(鳥取市)の植田英樹さん(51)らが発案。実行委員会をつくって2018年から始めた。
この日は新型コロナウイルス対策で時間差集合。参加者は午前6時半から、密にならないよう砂丘会館を順次出発。高さ40メートルほどの馬の背を横断し、海岸沿いへ。漂着ゴミなどを拾いながら歩き、「砂丘のど真ん中」という風向風速計の設置場所を通過。砂丘の南にある多鯰ケ池(たねがいけ)をめぐった。
ゴール地点でもある砂丘会館までの歩行距離は6・5キロ。8時半ごろから続々と参加者が戻ってきて、海鮮丼をほおばった。鳥取市の瀧陽子さん(66)は2グループ7人で申し込んだ。「馬の背を下りるのは幼少時以来。日本海っていいなあと思いました」。鳥取市の公務員畑中隆志さん(24)は「仲間とともに歩くことができ、達成感がありました」と話した。
今回先着順に150人を募集したところ、キャンセル待ちが200人近くに達したという。年内にあと2回の開催を予定している。(石川和彦)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル