鹿児島県西之表市は19日、市内の無人島・馬毛島南西部の砂浜で軍人の認識票とみられる金属プレートを発見したと発表した。太平洋戦争時に沈没した民間徴用船「りま丸」に関連する遺留品の可能性もあり、戦没者の遺留品調査を所管する厚生労働省に報告した。周辺からは人骨やボタンも見つかっている。
りま丸は1944年、九州南西部の東シナ海で米軍の攻撃に遭い沈没。馬毛島の元住民らの証言によると、100体あまりの遺体が島に漂着した。厚労省は証言をもとに、2018年に島内4カ所で遺骨調査をしたが、関係する遺留品などは見つからなかった。
今回の金属プレートは、島で文化財調査中だった市教委が、厚労省の調査地周辺で昨年10月に発見。縦4・5センチ、横3センチほどの楕円(だえん)板に「潮八九八四」とあり、隣に複数の漢数字のようなものが刻まれていた。
市教委は、りま丸に乗船していたとされる独立混成第19旅団の通称が「潮(うしお)部隊」だったことから、同部隊の認識票ではないかと推定。厚労省に戦没者遺留品の調査を今月14日に依頼した。調査には半年ほどかかる見通しだ。
付近からは骨片も多数見つか…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル