駅前ビル、固定資産税の滞納19年 テナント撤退相次ぎ、赤字で閉館

 北海道滝川市は道内のほぼ中央に位置する。札幌を経て旭川に向かうJR函館線と道東に向かう根室線が分かれるなど、交通の要衝として発展した。しかし、近隣の炭鉱の閉山などで人口は1983年の約5万3千人をピークに減り、少子高齢化の影響もあって現在は約3万9千人になっている。

 JR滝川駅前の商店街「ベルロード」は約550メートルにわたってアーケードが続き、市外からも買い物客が集まった往時のにぎわいを伝える。だが、歩いてみるとシャッターが下りた店が多く、商店街にあったデパートも経営に行き詰まり、2015年に清算された。

 昨年3月には、駅前にある地上4階地下1階の「たきかわスマイルビル」が閉鎖された。駅前再開発によって1986年にオープンし、90年度から2000年度までは黒字経営が続いた。

 しかし、主要テナントだったスーパーが03年に撤退するとテナントの撤退が相次ぎ、赤字基調になった。同年からは滝川市に納める固定資産税の滞納が続いている。

 昨年の土地・建物の評価額は計約10億4千万円。これをもとにかかる固定資産税と都市計画税は年間約1866万円だった。これまで滞納によってたびたび市から土地・建物の差し押さえを受け、昨年1月の滞納額の累計は約3億5千万円にのぼる。

 テナント料や管理料では、従…

この記事は会員記事です。残り744文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment