街路樹を見上げると、鈴なりに枝に止まった留鳥のムクドリが、鋭い鳴き声を口々に上げていた。この時期、愛知県・豊橋駅前の風物詩だが、鳴き声やふんは地域住民の悩みの種。街路樹を管理する豊橋市との「攻防」は四半世紀に及ぶが、有力な手立てはないという。
「完全にいたちごっこです」。市公園緑地課の担当職員も認める。
群れは駅前をはじめ市中心部の3カ所で確認されている。街路樹を剪定(せんてい)したり、タカを使って群れを追い立てたりしても別の場所に移るだけ。新たな場所で苦情が出れば、再び追い払わざるを得ない。そして元の場所に戻る、その繰り返しだった。
今年、駅前に群れで姿を見せたのは繁殖期が終わった5月の大型連休のころ。飲食店などからの苦情が市役所に寄せられた。
市はまず、ムクドリが止まる枝を切り落とした。浜松市の鷹匠(たかじょう)に依頼してハリスホークに追い払わせた。3度やると群れは姿を消した。
しかし、8月には街路樹にねぐら入りするように。鷹匠が3日間連続で出て、戻ってくることはなくなった。
魚の群れのように、多いと数…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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