駆け抜けたコロナ禍の3年間 卒業生が振り返る中学校生活と涙のわけ

 壇上の指揮者を見つめ、校歌を斉唱する生徒たち。時折、目元を拭う生徒も。20日、東京都世田谷区立東深沢中で卒業式が開かれた。今年の卒業生たちは、全国一斉休校の影響で入学式が6月になるなど、コロナ禍の影響を強く受けてきた。3年間の思い出を振り返ってもらった。

 式の終了後、暖かな日差しのもとで、胸にコサージュを着けた卒業生たちが校門前で写真撮影をしていた。

 バスケットボール部だった藤山麗菜さんは、初戦敗退で終わってしまった、昨年5月の最後の大会のことを思い出して言った。「楽しいことも苦しいこともあった部活も、これで最後なんだって。めちゃくちゃに泣きました」

 長引くコロナ禍で満足に練習や対外試合ができない日々が続いた。なかなかモチベーションを保てない部員も出てきて、部員同士で気持ちがすれ違うこともあった。「けんかして、ぎくしゃくしたまま迎えてしまった」という大会は、決して満足のいく結果ではなかった。「もっとやれたんじゃないかという気持ちや、これで最後なんだという寂しさ、チームメートへの気持ちがあふれてきて、涙が止まりませんでした」

 恩師を囲んで談笑する生徒たちの中に、一回り大きな背中を見つけて声をかけた。

 身長175センチ、体重78…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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