全国の公立高校で、教科「情報」の正規免許を持たずに情報の授業を担当している教員の数が、今年5月1日時点で計796人だったことが8日、文部科学省の調査でわかった。情報担当教員全体の17%にあたる。情報は専門の教員が配置できていない地域があり、教える態勢の格差が指摘されてきた。文科省は、態勢強化に向けた策を続々と打ち出している。
高校の新学習指導要領(今年度の高1から適用)に基づき、情報はプログラミングやデータ活用などを学ぶ「情報Ⅰ」(全員が履修する科目)と発展的な「情報Ⅱ」(選択科目)に再編され、情報Ⅰの授業が始まっている高校もある。また、いまの高1が高3になって臨む2025年の大学入学共通テストでは、初めて情報Ⅰが出題されることが決まっている。
こうしたなか、文科省は都道府県と政令指定都市を対象に、公立高での情報担当教員の配置状況を調査。その結果、担当教員計4756人のうち、情報の正規免許を持たず別の教科の免許を持つ人が教える「免許外教科担任」は560人、正規免許を持つ教員を採用できないときに期限付きで発行される「臨時免許状」を持つ教員は236人。合わせて796人が情報の正規免許のない教員だった。
20年度実施の前回調査では全体(5072人)の24%を占めたが、今回は17%。「免許外」が20年度比417人減、「臨時免許状」は同20人減となった。
情報Ⅰが初めて出題される25年の共通テストまで2年余り。学校によっては既に情報Ⅰの授業がスタートしており、来年度からは発展的な選択科目の情報Ⅱも始まる。だが、一部の自治体は情報の正規免許を持つ教員を十分に確保できておらず、文科省は改善を自治体に迫っている。
なかでも強い措置だったのが…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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