長崎県の高校生5人が、メダカの「恋心」を探る研究をまとめた。題して、恋するメダカプロジェクト――。
「水の都」として知られる長崎県島原市。「日本名水百選」にも選ばれた湧水(ゆうすい)が至る所から湧き出て、「鯉(こい)の泳ぐまち」としても知られる、水源豊かな土地だ。
ただ、なぜかメダカは限られた場所にしか生息しておらず、個体数も少なかった。
西日本に生息するのが、体長3センチほどのミナミメダカ。河川の開発や外来種の影響で全国的に個体数は減り、環境省のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
県立島原高校の教諭・石原幸己さん(34)が授業中に紹介すると、菅道大さん(2年)が「家の近くにはいますよ」と声を上げた。自宅のある南島原市にはメダカがうじゃうじゃいた。
学校で野生メダカを繁殖させ、放流できないか。メダカの研究チームができた。
メダカは「人見知り」だ。目が良いため、メスは見知らぬオスより顔見知りのオスを選ぶ傾向がある。そこで、オスとメスをビーカーに別々に入れて近づけ、一晩顔見知りにしてから水槽で出会わせてみた。
でも、ペアは成立しなかった。
「顔見知りにしただけではだめなのかも」「メスには好みがあるんじゃない?」。恋心を探る研究が始まった。
メスの「好み」は? 実験のキモは水槽の色
注目したのはメダカの体色…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル