鹿児島市立鹿児島女子高の加治夏美さん(3年)が、難関とされる税理士試験の必須科目、「簿記論」に合格した。高校生の合格は珍しいという。「企業を診断する医者のような税理士に」。そんな夢をふくらませ、この春、残る4科目の合格をめざして熊本市の専門学校へ進学する。
部活は簿記部(24人)。友人に誘われて入部してから簿記にのめり込んだ。
簿記は、企業の経営活動を記録し、計算して整理することで経営や財務状態を明らかにする技能だ。
加治さんは簿記部で、学校の始業前の約2時間の「朝練」と、放課後の約2時間、おもに資格試験の想定問題などを仲間とともに解く。「利益準備金」「繰越利益剰余金」「前受利益」――。専門用語が頻出だが、実際にどんな場面で使われるのかイメージしながら部員同士で問題を出し合ったりする。
楽な道のりではなかった。先輩たちの姿に励まされた。税理士試験ほどの難易度ではないが、次々と簿記の認定試験を突破していく先輩たちの姿をみて、こう思ったという。
「努力ってかっこいい」
加治さんも先輩に続き、数々の簿記認定試験に合格したが、ある試験では1点差で不合格となったこともある。厚さが2~3センチあるテキストや練習問題など計12冊を読み返し、猛勉強を繰り返した。
そして昨年8月、税理士試験の…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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