高次脳機能障害の僧侶が語る、田沼武能さんの写真がくれた「希望」

 僧侶の岸野亮哉(りょうさい)さんは写真家でもある。

 2003年にイラク戦争のバグダッドを取材し、軍事政権下のミャンマーや内戦中のスリランカに入った。東日本大震災の直後から岩手県陸前高田市に通って被災者の声に耳を傾けてきた。

 それが17年に脳出血で倒れ、高次脳機能障害と視野の障害に。42歳だった。

 「人とコミュニケーションがとれるのか、ふつうに日常生活が送れるようになるのか不安でしかたなく、怖かった」

 苦悩する日々、岸野さんを励ましてくれた人がいる。写真家の田沼武能(たけよし)さんだ。世界の子どもたちを撮影し、ユニセフ親善大使黒柳徹子さんの訪問にも同行。文化勲章を受けた。

 その田沼さんが今年6月に93歳で亡くなった。田沼さんのことを聞きたい、そう思って岸野さんが副住職をつとめる京都市左京区の専修寺(せんしゅうじ)を訪ねた。

記事の後半では、田沼さんが京都の地蔵盆を撮影していた理由が明かされます。

 岸野さんは10年、日本写真…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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