高波被害から復旧かなわず JR日高線の8割廃止で合意

 JR日高線の鵡川(むかわ)―様似(さまに)間(116キロ)について、JR北海道と沿線7町は23日、来年4月の廃止・バス転換で合意した。廃止区間は日高線全体(146・5キロ)の8割にあたり、2015年1月の高波被害で不通が続いていた。

 JR北は来年から18年分のバス運行費(20億5500万円)と地域振興費(5億円)の計25億5500万円の支援金を出す。

 赤字ローカル線を抱え経営難のJR北は16年11月、営業路線の約半分にあたる10路線13区間を「単独では維持困難」と表明。それ以降の廃止は、石勝線夕張支線(18年4月廃止)札沼線・北海道医療大学―新十津川間(今年5月廃止)に続き3例目。残る日高線の苫小牧―鵡川間(30・5キロ)は国や沿線自治体の支援を前提に存続する方針。

 様似町の坂下一幸町長は記者会見で「これが終わりではない。日高地域の広域公共交通らしい、便利でよりよいものとなるための新たな始まりと信じ、住民にはバスを積極的に利用して頂きたい」と述べた。JR北の島田修社長は「苦渋の決断を重く受け止め深く感謝申し上げる」と述べた。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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