鈴木芳美
19日に開催される高知龍馬マラソンの警備業務などを「公募型プロポーザル」に応募して契約することになったALSOK(アルソック)高知が、公募に応募した別の1者に参加辞退を求め、その1者が実際に辞退していたことがわかった。
9日開かれた実行委総会で三谷哲生・実行委事務局長(県スポーツ振興監)が報告した。三谷事務局長は「相手方に参加を取りやめてほしいというのは、どのような言い方であれ適切ではない」としている。
実行委によると、公募型プロポーザルで募ったのは、大会の警備や交通規制、案内業務で、見積もり限度額は約1770万円。昨年11月28日から募集を始め、ALSOK高知と別の1者が応募。ところが審査当日の同12月26日になって、別の1者が辞退を申し出て、ALSOK高知だけが候補者になった。
この辞退の経緯について、ALSOK高知は2月2日、事務局側に対し、同社が別の1者に辞退を働きかけた事実があったとし、「コンプライアンス上の問題があると社内で判断した」と報告したという。
事務局は辞退した1者にも事実確認をし、弁護士とも相談。法的に問題があるか結論づけられなかったため、2月8日に県警と公正取引委員会に報告したという。
三谷事務局長は「(現時点では)法的な判断が難しいので、ALSOK高知ではない形を考える判断にはならなかった」とし、大会の警備などは同社と契約して進めると明らかにした。
ALSOK高知の担当者は取材に、「今後、しかるべき対応と再発防止に向けた対策を進めてまいります。(大会の警備については)業務を受けた以上、全力で対応したい」と話した。(鈴木芳美)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル