凄腕しごとにん
拡大する車両輸送の現場監督としてチームを束ねる小田巻幸子さん=愛知県豊橋市明海町、谷本結利撮影
総合埠頭 車両部車両現業グループ係長 小田巻幸子さん(46)
自動車の輸入台数が全国1位の愛知・三河湾。岸壁に臨む専用駐車場には、船から陸揚げされたばかりの約3千台の車が整然と並ぶ。フォルクスワーゲンを中心に、アウディ、ポルシェ、ランボルギーニ……。扱うのは、世界に名だたるブランド車だ。
納車を心待ちにしているオーナーのもとに届けるため、そこから整備工場まで一台一台、ハンドルを握って運ぶのが仕事だ。現場監督の一人として、ベテランから新人までを束ねたチームを率いながら、みずからも1日に平均約70台を輸送する。20年間のキャリアで整備工場まで運んだ車は、約37万台にのぼる。
駐車場からフォルクスワーゲングループジャパン(愛知県豊橋市)の工場まで、私設の道路で約1キロしかない。だが、短い道のりの運転を難しいものにしているのが、視界の悪さや気温などの悪条件だ。
輸入車は全て、傷を防ぐために…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル