【青森】春から初夏にかけてとれる高級魚、トキシラズ(時鮭)が三陸沿岸や下北半島で豊漁となっている。秋サケよりも脂がのっていて美味とされ、大都市向けなどで高値で取引される。もともと秋サケほどはとれないが、ここ数年、さらに減っていただけに、地元漁師らは歓迎している。(安田琢典、東野真和、横山蔵利)
サケ漁は、産卵を前にした秋が本番。いまこの季節に網にかかるのはロシアの川で生まれ、産卵期より前に回遊中のサケで、季節がずれていることからトキシラズ(時知らず)と呼ばれる。釧路・根室など北海道東部に多いが、北東北沿岸まで南下してきて定置網にかかることがあり、漁師たちの間ではこの季節の関心事となっている。
下北半島の太平洋に面する青森県東通村の白糠漁協。15日、ここ数年では例をみないトキシラズの豊漁に、浜は活気づいた。4月までは1日に2、3本揚がる程度だった。ところがこの日は20本。大きいものは5キロほどあり、競り値は1万5千円を超えた。
東通村の南、六ケ所村の泊漁協では6日、1~3キロ台を中心にトキシラズが30本ほど水揚げされた。15日にも27本が水揚げされ、1キロあたり2千円前後。連休明けから豊漁の兆しが見えていたという。
「オオメ様」の豊漁、三陸海岸でも
岩手県の三陸沿岸では、20…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル