高裁も認めた「再審開始」、審理4年半 「検察は時間を奪わないで」

 裁判のやり直しを認めた大津地裁決定から約4年7カ月。大阪高裁も再び、再審開始を認めた。滋賀県日野町で1984年に女性が殺害された「日野町事件」で、無期懲役判決が確定した阪原弘・元被告に対し、高裁は「無罪を言い渡すべき新証拠がある」と結論づけた。元被告の遺族や支援者は歓喜し、弁護団は検察側に特別抗告しないよう訴えた。

 「やっと再審無罪に向けた階段をまた一つ上がれたんやなと、夢を見ているような心持ちです」。大阪高裁で決定文を受け取った阪原元被告の長男・弘次さん(61)は大阪市内で会見し、喜びを語った。

 父が第1次再審請求をしたのは2001年。審理は長引き、11年に亡くなって手続きはいったん打ち切られた。弘次さんが遺族として翌12年に第2次請求をして、そこから11年。ともに請求人となった母つや子さん(85)は体調不良のため、滋賀県彦根市の自宅で待つ。電話で報告すると、「よかったな」と声を詰まらせていたという。

 弁護団長の伊賀興一弁護士は…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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