板倉大地
国土交通省は23日、新型高速船「クイーンビートル」(博多―釜山)の浸水被害を確認しながら報告せずに運航を続けたなどとして、JR九州の子会社・JR九州高速船(福岡市)に対し、海上運送法に基づいて輸送の安全確保を命令する行政処分を出した。
同省や同社によると、2月11日の運航中、浸水警報装置が作動。最大110リットルの水が入り込み、ポンプで排水しながら運航を続けた。翌12日も片道を運航した後、ダイバーが船首に約70ミリの亀裂を確認。補修剤で亀裂を埋めて、13、14日も運航を続けた。
船舶安全法では、浸水を認識した時点で国に報告し、臨時検査を受けなければならないが、同社が報告したのは14日だったという。
同社は指導を受けて14日中に運休し、亀裂をふさぐ修理を実施。3月から運航を再開し、6月に再び2週間ほど運休して船首部分を作り直した。運休期間中の予約については、払い戻すなどしたという。同社の担当者は「法令に対する考えが甘かった。今後は再発防止に努める」と話している。(板倉大地)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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