通行が禁止されている原付きや自転車、歩行者の高速道路への「誤進入」が昨年度、全国で3828件発生し、過去2番目に多かったことが、国土交通省のまとめでわかった。
同省によると、2022年度の誤進入の発生件数は前年度比436件増で、3年ぶりに増加に転じた。統計を取り始めた11年度以降、19年度の3998件に次ぐ多さだった。
誤進入の理由については「道間違い」が2074件で、半数強を占めた。「認知症・精神障害」が427件、「酒酔い」が103件だった。発生場所は、インターチェンジが3023件で約8割に上った一方、高速道路本線やサービスエリア・パーキングエリアから進入したケースもあった。
誤進入した人の年代は20代が975件で、全体の4分の1を占めた。
通行手段の内訳は、原付きが2160件(56・4%)でもっとも多く、徒歩1152件(30・0%)、自転車510件(13・3%)と続いた。原付きの割合は11年度の約2・5倍に増えた。
原付きの割合が増えた原因について、ナビアプリの普及が背景にあるとみられる。
中日本高速道路の担当者は、飲食宅配代行サービスがコロナ禍で急速に広がったことを受け、「配達員がナビアプリを使って誤進入するケースが見受けられる」と話す。ナビアプリを利用して原付きに乗る際は、高速道路を使わない設定にしたり、「自転車モード」にしたりするよう呼びかけている。(三井新)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル