高速6社「暴力団員もETC使わず走行可に」 憲法違反の訴えに反論

 暴力団員であることを理由にETCパーソナルカード(パソカ)を使わせないのは違法だとして、暴力団幹部が利用の継続を求めた名古屋地裁での訴訟で、高速道路6社が棄却を求めて争っている。6社は高速道のETC専用化を進める一方で、暴力団員もETCを使わずに走れるようになるとして、憲法違反にはあたらないとの主張だ。

 パソカはクレジットカードがなくてもETCを使えるようにするサービスで、ETCの利用率を高める狙いがある。高速道は2025年度に都市部、30年度ごろに全国で「ETC専用」とする計画だ。

 パソカはクレカを作れない暴力団関係者にも広く使われてきた。原告の暴力団幹部は昨年2月に会員資格を取り消され、5月に高速6社と国を相手取って提訴。パソカを使わせないのは「不合理な差別」だとし、法の下の平等を定める憲法14条などに反すると訴えた。

 これに対して被告側の6社は、国がETC非対応車の料金徴収を検討中だとし、誤進入車を誘導するサポートレーンを使えば、パソカのない暴力団員でもETC専用の出入り口を通れると主張。暴力団排除は社会の要請であり、組員が自ら脱退できることからも違法とはならないと反論している。

 国はETC専用化の計画を20年に公表した際、ETC非対応車の料金徴収を検討すると表明したが、結論はまだ示されていない。

 NEXCO東日本の広報担当者は「係争中なので(訴訟に関する)コメントは控える」としつつ、パソカの規制強化については「不当要求の防止に資する」とした。

 パソカをめぐっては愛知県警

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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