人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の主人公が刀で真っ二つに斬った岩にそっくり、と評判の岩がある。岐阜県瑞浪市と御嵩町にまたがるその名も「鬼岩(おにいわ)公園」の一角。御嵩町の職員が「鬼の一刀岩」と愛称をつけたところ、「聖地」として多くのファンでにぎわうようになった。
この地には、約800年前に鬼人が住んでいたという伝説が残る。公園に点在する花崗岩(かこうがん)の巨岩のひとつ、高さ約10メートルの蓮華(れんげ)岩には、縦に7メートルもの亀裂が入っている。この様子が、「鬼滅」の主人公・竈門(かまど)炭治郎(たんじろう)が作中で斬った岩に似ているとSNSで話題になった。
「鬼滅」人気に目を付けた御嵩町まちづくり課の職員が11日、「鬼の一刀岩」と愛称をつけ、道案内の表示もつくった。鬼岩観光の拠点となる鬼岩ドライブインには炭治郎に扮した子どもを連れた観光客が増えたという。
21日からの3連休中、岩の前には、記念撮影を待つ行列ができた。木の枝や持参した刀を手に、岩を斬るポーズをする子どもたちも続出した。愛知県犬山市から訪れた女子小学生(11)は「アニメと一緒の感じがした」と話していた。
2018年から鬼岩の御朱印を販売する鬼岩観光協会は、11月14日から「鬼の一刀岩」「一刀両断」の文字が入った御朱印の販売を始めた。いずれも300円。27日以降の月末の金曜日(プレミアムフライデー)には、金印(300円)と金文字(500円)の2種類の販売も計画している。(戸村登)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル