農水省と福岡県は25日、同県宗像市の肉用鶏の農場で鳥インフルエンザの疑似患畜を確認したと発表した。今季9例目で、福岡県では初めての発生となる。県は同日早朝から、この農場が飼育する約9万3500羽の殺処分を開始。移動制限区域などを設置し、周辺では車両消毒などの防疫措置を始めた。また農水省は同日、兵庫県淡路島内の養鶏場で簡易検査陽性の鶏を確認したとして、ウイルスの遺伝子検査を進めていることを明らかにした。 福岡県によると、24日午後1時40分、発生農場が死んだ鶏の増加を県中央家畜保健衛生所に通報。農場には12棟の開放鶏舎があり、死亡鶏が見つかったのはこのうち1棟だった。農場での簡易検査で午後4時30分に10羽中9羽が陽性と判明。同衛生所で25日、高病原性の疑いがあるH5亜型の疑似患畜と確認した。 この農場の半径3キロ圏内の移動制限区域には、養鶏農家1戸が1万7000羽を飼育。半径3~10キロ圏内の搬出制限区域内では、6戸が計12万4000羽を飼う。 農水省は25日、鳥インフルエンザ防疫対策本部を開催。野上浩太郎農相は「既に発生した県だけでなく、全都道府県を通じて飼養衛生管理基準の順守を指導していきたい」と強調した。 今季の高病原性鳥インフルエンザはこれまで、香川県内の養鶏場で1~8例目が発生している。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース