山岸玲
気象庁は10日午前5時半に鹿児島県、午前5時55分に宮崎県、午前6時10分に熊本県にそれぞれ大雨特別警報を発表した。これまでに経験したことのないような大雨となり、土砂災害や浸水などの何らかの災害がすでに発生している可能性がきわめて高いという。「命の危険が迫っており、ただちに身の安全を確保しなければならない状況」としている。
気象庁によると、午前6時10分時点の対象地域は鹿児島県出水市、伊佐市、薩摩川内市、さつま町、宮崎県えびの市、熊本県人吉市。避難所へ行くことにこだわらず、川や崖から少しでも離れた頑丈な建物の上の階などへの避難が求められる。外へ出ることも危険な場合は、崖から離れた2階以上の部屋に移動するなど、少しでも命が助かる可能性の高い行動をとることが必要という。
九州南部では9日深夜から発達した雨雲が入り込み、鹿児島県さつま町や宮崎県えびの市で1時間雨量80ミリ以上の猛烈な雨が降った。気象庁は10日午前3時29分、鹿児島県薩摩地方で、線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表した。
線状降水帯は、積乱雲が次々とできて帯状に連なり、数時間にわたって同じ場所に豪雨をもたらす現象。2017年の九州北部豪雨や、20年7月に熊本・球磨川が氾濫(はんらん)した熊本豪雨の要因となった。(山岸玲)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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