東日本大震災の復興事業に絡み、下請け業者から私的に得た所得2億数千万円を申告せずに脱税したとして、仙台国税局が近く、大手ゼネコン「鹿島」(本社・東京)東北支店の元営業部長を所得税法違反容疑で仙台地検に告発する方針を固めたことがわかった。元部長は容疑を認めているという。地検は元部長を在宅起訴する見通しだ。
元部長は2016~18年、東京電力福島第一原発事故後の原子力災害対策として、鹿島JV(共同企業体)が環境省から受注した福島県富岡町の建物解体工事の現場所長を務めていた。この工事費は約107億円に上る。
関係者によると、元部長は17、18年の2年間、この工事の複数の下請け業者から現金を受け取り、計2億数千万円の所得を隠した疑いが持たれている。元部長はこれらの業者をJVの一次下請けに自ら選んでいた。現金は、高級外車の購入や海外旅行、キャバクラでの飲食などに充てたという。
鹿島は昨年12月、社内調査した結果、下請け業者から過剰な接待を受けていたなどとして、元部長を懲戒解雇処分にした。朝日新聞の取材に対し、元部長は「脱税容疑を認め、一部はすでに修正申告している」と話している。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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