安倍晋三首相は21日夕、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言を3府県で解除したことや、東京高検の黒川弘務検事長が賭けマージャンをした問題などについて、記者団の取材に答えた。発言全文は以下の通り。
--緊急事態宣言について、3府県の解除と5都道県の継続が決まった
「先般、定めました基準に基づいて、感染状況、そして医療提供態勢などについて専門家の皆さまにご評価をいただいた結果、関西の大阪府、京都府そして兵庫県について、緊急事態宣言を解除することといたしました。緊急事態にあって、最前線で全力を尽くしてくださった医療従事者の皆さまに改めて敬意を表し、そして外出自粛をするなど、大変なご協力をいただいた全ての皆さまに心から感謝申し上げたいと思います」
「商売をやっておられる皆さまは、売り上げが激減するなど大変厳しい状況のもとで、歯を食いしばって頑張っておられます。最大200万円の持続化給付金も何よりもスピードを重視し、入金開始から10日余りで40万件を超える中小企業、小規模事業者の皆さまに対して5000億円を届けておりますが、今後も事業の継続、雇用を守り抜いていくために、暮らしを守り抜いていくために全力を尽くしてまいります」
「関西地域の皆さまも、感染の拡大を防止をしながら、同時に社会経済活動を本格的に再開していくという新たな日常へ、次なるステージが始まります。すでに100近い業態において感染防止のためのガイドラインが策定されていますが、こうしたガイドラインも参考に、そして十分に警戒をしながら、大阪は商人の町でもありますから、コロナ時代の新たな商売のあり方のモデルを示していただくことを期待しています。そして抗原検査などによる検査態勢の拡充、そして、医療の提供態勢の強化など、次なる流行の波に対する備えについても知事や自治体の皆さまと連携をしながら万全を期していきたいと思います」
「そして関東の1都3県と北海道については緊急事態が続くこととなりますが、新規の感染者は確実に減少しており、また医療のひっ迫状況も改善傾向にあります。そのため、週明け早々25日にも、専門家の皆さまに状況を評価をしていただき、今の状況が継続されれば、解除も可能となるのではないかと考えております。ですからこの地域の皆さまには大変なご負担をおかけしておりますが、外出の自粛などご協力を継続していただけますようにお願いを申し上げたいと思います」
--黒川検事長が辞表を提出した
「先ほど、森雅子法相より報告を受けました。黒川検事長から事実関係を確認したので、厳正に処分を行った。その上で、辞表が、辞意が表明されたので、それを辞意を受けたと、了解をしたという報告がございました。私としては、この法務省としての対応を了承したところであります」
--(1月に閣議決定した黒川氏の)定年延長は現時点で適切と考えるか
「定年延長についてですね、これは法務省から整理がなされたところでありますが、厳正なプロセスを経て整理がなされたと、このように思っております」
--自身の責任をどのように考えるか
「法務省そして検察庁において、この人事についてですね、整理がなされたわけでありますが、最終的には内閣として決定をいたしますので、総理大臣として当然責任があると考えております。ご批判は真摯に受けとめたいと思っています」
--検察庁法改正案に定年延長が盛り込まれて批判が上がった。今国会では成立を見送ったが、法案は取り下げないか
「公務員全体の定年延長を含む制度改革にあたっては、国民の皆さまの意見に耳を傾けることが不可欠であります。国民の皆さまのご理解なくして前に進めることはできないだろうと思います。その中で(自民党の)世耕弘成参院幹事長も、ご自身のお考えを述べられたわけでありまして、今、社会的な状況も大変厳しい状況にあるわけでございまして、この法案を作ったときとは状況が違っているのではないかと、そういう考え方を述べておられ、党にもそういう意見があるということも承知をしております。そうしたことも含め、しっかりと検討していく必要はあるんだろうと思ってます」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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