黒煙を目にし「誰かいますか」 仕事帰りの2人が現場へ…女性を救助

外尾誠

 火災現場から高齢女性を助け出したとして、福岡県柳川市消防本部は17日、佐賀県小城市の交通安全施設整備会社員山下勝則さん(61)と、同僚で佐賀市の大里孝浩さん(43)に感謝状を贈った。

 火災は10月16日朝に柳川市筑紫町の民家で発生し、木造2階建て約160平方メートルが全焼した。

 2人は市内での仕事帰りに火災に気づき、民家に向かって「誰か、いますか」と声をかけた。台所から声が聞こえたため、山下さんが掃き出し窓から室内へ。黒煙が立ちこめる中、洗面器の水で消火しようとしていた女性(77)を「無理だ、逃げよう」と説得して外に連れ出した。大里さんは119番通報し、女性の救助も手伝ったという。

 女性は病院に運ばれたが、その日のうちに退院した。

 同本部によると、消防隊員らが現場に着いた時には燃え広がっていた。17日の感謝状贈呈式で、松藤敏彦消防長は「2人の勇気で人命が救われた。建物内に人が残されていないかを確認した対応が素晴らしい」。代表で感謝状を受け取った山下さんは「必死だったので、怖さを感じる暇もなかった。女性が助かってよかった」と話した。(外尾誠)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment