■船を走らす。涙があふれた。無線に叫んだ
津波警報が鳴り響く中、港から船を出した。津波から船を守る「沖出し」だ。湾口を出ると、すでに津波が迫っていた。
2011年3月11日。
福島県相馬市原釜の漁師、松下護(40)は一晩を船上で明かした。翌朝、港の風景は一変していた。「爆弾でも落ちたのか」。そう思うほど、岸壁が破壊されていた。
自宅や実家は津波を免れた。だが45キロ南の東京電力福島第一原発が爆発し、家族で秋田県に避難した。2カ月ほどで相馬へ戻ってきたが、原発から海に汚染水が流出し、漁の再開は見通しが立たなくなった。…… 本文:780文字 この記事の続きをお読みいただくには、朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュースの購入が必要です。
朝日新聞社
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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