■若手漁師の苦悩「過去の自分を超えたいのに」
漁を終えた船を、漁師の妻や母らが港で待ち構える。「船迎え」と呼ばれる女性たち。魚を選(よ)り分けてセリ場に並べると、仲買人が1キロあたりの単価を書いた札をカゴに入れていく。
福島県では5年近く、こうした魚市場での入札が姿を消していた。この間、漁協と仲買人の団体が価格を決めて売買する「相対(あいたい)取引」が行われていたが、この取引には根本的な問題があった。入札という競争にさらされないため、鮮度が良くても悪くても値段が一律なのだ。
若い漁師の苦悩はとりわけ深かったと福島県相馬市の漁師、松下護(40)は言う。…… 本文:809文字 この記事の続きをお読みいただくには、朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュースの購入が必要です。
朝日新聞社
Source : 国内 – Yahoo!ニュース