川崎市多摩区で私立カリタス小の児童ら19人が殺傷された事件で、岩崎隆一容疑者(51)=犯行後に自殺=が、10年以上にわたり医療機関を受診した形跡がないことが31日、捜査関係者への取材で分かった。また、自室にはゲーム機などはあったが、インターネットに接続する環境はなかったことも判明。神奈川県警多摩署捜査本部は、引きこもり生活が相当な長期間に及んでいたとみて動機の解明などを急いでいる。
捜査関係者によると、岩崎容疑者は保険証は所持していたが、10年以上に渡り通院した形跡はなかったという。交友関係も確認されず、世間と断絶した生活を長期間継続していたとみられる。
自室にはテレビやゲーム機などはあったが、スマートフォンやパソコンなどの電子通信機器は所持していなかった。また、インターネットに接続する環境自体がないことも判明、外部との通信をしていなかったとみられる。
一方、岩崎容疑者は伯父夫婦と同居していたが、トイレや食事のルールを作り顔を合わせないようにしていた。伯父夫婦との断絶も相当長期に及んでいたとみられ、県警が犯行後に岩崎容疑者の顔写真を示して身元確認を求めたが、伯父夫婦は本人かどうかの自信を持てないような反応を示していたという。
また、この身元確認の際に、伯父夫婦は「あの人は髪が長い。こんなに髪が短くない」などとも話していたといい、直前に短髪にした可能性もあるとみられる。
岩崎容疑者の自宅の家宅捜索ではノートなども押収されているが、日記などの類いではなく動機につながるものは確認されていない。捜査本部は岩崎容疑者の生活状況などの調べを進め、動機の解明を急いでいる。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース