世界遺産の「首里城跡」(那覇市)上に復元された正殿などが焼損した火災で、首里城を管理運営する一般財団法人が1日、出火前後の状況を説明した。警備員が巡回をした約50分後に、報知機が異常を検知したと明らかにした。
火災は10月31日午前2時40分ごろ発生。市消防局によると、正殿と北殿、南殿・番所が全焼し、奉神門(兼事務所)、書院・鎖之間(さすのま)、黄金御殿(くがにうどぅん)、二階御殿(にーけーうどぅん)も延焼した。警察と消防は、警備員の話などから正殿内部から出火したとみている。
記者会見をしたのは一般財団法人「沖縄美(ちゅ)ら島財団」の花城良広理事長ら。
火災前日の10月30日、首里城では「首里城祭」が開催中だった。花城氏らによると、正殿前のスペースでこの日夜、業者らが祭りのメインイベント「組踊(くみおどり)300周年記念 首里城公演・式典」のステージの設営をしていた。電気工事もあったが、正殿から電源は取らず、火気は使っていなかった。
31日午前1時5分、祭りの実行委員と業者計69人が財団職員の立ち会いの下、正殿前のスペースを出た。
正殿付近にいたのは警備会社の警備員2人と監視員1人。警備員の一人が1時20分から、正殿内を含む首里城内を巡回。異常はなく、巡回を終えた警備員は奉神門にある事務所に戻り、午前1時43分、センサーなどで異常を察知する「機械警備」を作動させた。
2時34分、警備員が異常を知…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル