自分のことだけでなく、誰かのため、社会のために何かしたい。地域のつきあいだったり、仕事のスキルだったり。50歳。今まで培ってきたものが、誰かの力になるかもしれません。
松田妙子さん
マシュマロが焦げる甘い香りが漂ってきた。東京都世田谷区のUR芦花公園団地。広場の一角で子どもたちが七輪を囲み、枝に刺したマシュマロを見つめる。「もう焼けたかな?」「とろとろ!」。近くでは焼きリンゴやポリ袋を使ったオムレツも出来上がった。
晩秋の週末に開かれた「地域防災はじめの一歩」。赤ちゃんからお年寄りまで約350人が集まった。しかし、その目的は防災だけではないらしい。
「ナンパするのよ」。主催するNPO「せたがや子育てネット」の代表、松田妙子さん(50)がいたずらっぽく笑う。杖をついて通りかかった高齢の女性に声をかける。「一人? 何号棟? 食事会やってるから今度来てね」。初めて見かけた親子や妊婦は敷地内の子育てスペース「おでかけひろば ぶりっじ」に誘う。
お年寄りがいて、親子がいて。…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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