6カ月続けて時間外100時間超 自殺県職員の遺族提訴

 神奈川県の職員だった男性(当時37)が3年前に自殺したのは、長時間労働や上司のパワーハラスメントが原因だとして、70代の母親が13日、県に約1億円の損害賠償を求める訴えを横浜地裁に起こした。自殺したのは長時間労働でうつ病を発症したためだとして、今年4月に公務災害に認定されているという。

 訴状などによると、男性は2006年入庁。13年11月に知事室に配属され、イベントの企画・運営や動画の作製など、黒岩祐治知事の発案を実現する「特命事項」を担当した。休日も出勤するなど負担が大きく、上司から大声で怒鳴られるなどして精神的にも疲労したという。

 16年4月に財政課へ異動した後も、6カ月連続で時間外勤務が100時間を超えて最大201時間余りとなり、同9月にうつの症状が出た。同11月に県庁近くの公園で自殺したという。

 母親は横浜市内で会見し、「今後このようなことを二度と起こさないよう対応していただきたい」と訴えた。

 黒岩知事は「遺族に寄り添い、再発防止に取り組んできた。訴状が届いていないので、詳細を確認して対応する」などとするコメントを出した。(山下寛久)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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