日本マイクロソフトは今年8月、全ての金曜日を休業として週勤4日で新しい働き方に踏み切る新プロジェクト「ワークライフチョイス チャレンジ 2019」を実施する。仕事と生活を選択する機会を提供、通常の休みに加えて、8月の5日間の金曜日を特別有給休暇とする。育児や介護のほか、自己啓発、ボランティア、社会貢献活動など、社員が自由に時間を過ごせるようにする。(共同通信=山崎英之)
▽自主的
日本法人独自の取り組みで、約2300人の正社員が対象となる。新たなプロジェクトの中の実践プログラムに参加した場合、実質社員1人に最高10万円補助するという。
改革をリードする平野拓也社長は、「金曜日を自己成長のために利用してほしい」と狙いを語る。単なる「週休3日」ではなく、社員が自らの発展につながるよう自主的に行動し、時間を有効に活用することを期待する。
「短い時間で働き、よく休み、よく学ぶ」ことの浸透を図る。最先端のデジタルのサービスを手掛ける同社にとって、新たな分野、事業領域を開拓する創造性が求められる。社員の多様性と主体性を重視し、創造性が育まれるよう環境を整える。
平野社長は「かつては会社への忠誠心が重要視されたが、今はワークライフチョイスが大事だ」と指摘する。社員はそれぞれ、ライフステージが異なり、家族関係など置かれている状況も違う。仕事を最優先にしたい人、育児をという人さまざまで、それぞれの立場に応じて、仕事と生活の優先順位を選択できる環境を整備する。
異なる状況にある社員が、それぞれ仕事の仕方を選べるようにする。平野社長は「子育て、介護、社外のネットワークを広げたい、社会貢献をしたいなど、コアの仕事以外で求めるものがある」と指摘。その上で「社員全員に一律の仕方を求めるのはいかがか。ライフステージによって、人生で生きがいを感じ、よりインパクトをもたらすワークライフチョイスができるようにしたい」と語る。
▽ミッション
働き方改革について、同社は10年以上前から取り組んできた。平野社長が2015年7月に就任後、加速させてきたといえる。いつ、どこでも高い生産性でより柔軟に働ける環境にするため、就業規則を変更し、時間や場所の制限を取り払い、いつでもどこでも働ける環境づくりを徹底し、さらに育児休暇などを拡大。男性は6週間、女性20週間の有給での育児休暇の取得が可能で、男性は平均1カ月以上取得しているという。業績は上向き、顧客からの関心も高まり、これまでの取り組みに自信を持てるようになったことで、さらなるチャレンジに踏み切る。
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース