欧州連合(EU)欧州議会は28日、フランス・ストラスブールで開いた本会議で「気候非常事態」宣言を採択した。EUの行政執行機関、欧州委員会や加盟国などに対し「手遅れになる前に(気候変動の)脅威と闘い、封じ込める早急な具体的行動」を取るよう求めた。
法的拘束力はないが、気候変動問題を最重点課題の一つに掲げるフォンデアライエン委員長率いる欧州委の新体制や、スペイン・マドリードで12月2日に始まる国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)への強いメッセージになりそうだ。
宣言は、気温上昇幅を地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が努力目標に掲げる1・5度に抑えるため、欧州委に法的、予算的な措置を検討するよう促している。
気候非常事態は、2016年のオーストラリア・デアビン市を皮切りに世界の千以上の自治体が宣言。日本では今年9月に長崎県壱岐市が初めて宣言した。欧州メディアによると、最近は英国やフランスなど国レベルの議会にも広がった。(共同)
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