「偏差値35のFラン文系地方小規模大学で学生ベンチャーをつくってみた」。そんなタイトルの本を今春出した大学准教授の高見啓一さん(40)。自虐的な題名には、周到な狙いがある。
鈴鹿大(三重県)の准教授をしていた昨春、コンサルティング会社を自費で設立。ゼミの学生らと一緒に、地元の道の駅やハンバーガー店の集客事業などを手がけた。そうした事例や簡単な経営ノウハウを本にまとめた。
今春アマゾンで販売すると、起業家関連書籍の売れ筋ランキングで一時トップ10に入った。全国の大学や高校から問い合わせが相次いだ。FランはFランクのこと。「あえて自虐的な言葉を入れた。高校まで勉強が苦手だった学生でも、個性が社会のニーズとマッチすれば活躍する場が広がる」
東京都出身。公務員をへて何度か起業した。その経験を生かそうと中小企業診断士になってコンサル業をしたが、実社会で出てくるアイデアは「想定内」。枠に収まらない発想から刺激を受けたい、と研究の世界に飛び込んだ。
活動を通じて感じたのは「コン…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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