28、29日に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で、大阪の食材を国内外にアピールしようと、地元自治体や生産者らが意気込んでいる。海外メディア関係者を招いた試食会も開かれ、評判は上々。今が旬の「泉州水なす」、ウメを飼料にし、ジューシーで後味さっぱりな「大阪ウメビーフ」、和食にも合う「河内ワイン」…。食い倒れの街・大阪は「うまいもん」の宝庫。各国首脳に振る舞われる料理にも注目が集まる。(小川原咲)
「肉も野菜もおいしい。お酒が飲みたくなる味ですね」
今月13日、大阪市西区の居酒屋「空」で海外のメディア関係者向けに開かれた、大阪産の食材を紹介する試食会。マカオでネットメディアの記者をしているサミュエル・ウォンさん(51)は料理を口に運び、笑顔で話した。
試食会は、大阪・関西の食文化や魅力を知ってもらおうと大阪府市などが主催。泉州地方で親しまれている小魚「がっちょ」(メゴチ)の唐揚げ、「なにわ黒牛」の串焼き、「泉州たまねぎ」のオーブン焼きなどを詰め合わせた弁当が振る舞われた。中国や韓国など6つの国や地域の記者8人は「食べる順番は決まっているのか」「みそ汁の具はなにか」と店員に質問しながら味わっていた。
同店ではG20開催を記念し、がっちょの頭文字「G」にちなみ、がっちょ20匹を使った「G20唐揚げ」など特別メニューを提供しており、大野亮太店長(34)は「大阪には豊かな食材がたくさんあることを世界に発信したい」と力を込める。
府では平成21年から府内で収穫、生産された農林水産物や加工品などを「大阪産(もん)」と名付けて、ブランド化。淀川の天然ウナギや八尾の若ゴボウなど、800品目以上にのぼっている。
G20では、政府が主催する晩餐(ばんさん)会のほかに、府市が各国の関係者を招く歓迎レセプションも開催される予定。吉村洋文知事は「大阪産の素晴らしい食材をふんだんに使い、各国首脳に大阪の良さを感じてもらえたら」と語る。
レセプションや晩餐会で振る舞われる料理の詳細は当日になるまで分からない。松井一郎・大阪市長は「(たこ焼きなどの)粉もんは大阪のソウルフード。だが、それだけじゃなく、割烹(かっぽう)とか、だし文化もぜひ堪能してほしい」と話している。
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
Leave a Comment