新型コロナウイルスの感染拡大で開催が懸念されている東京オリンピック(五輪)について、国際オリンピック委員会(IOC)は17日、臨時理事会を開き、開催に向けて予定通り準備を進めるとの公式声明を出した。「大会まで4カ月以上あるこの時期に、重要な決断をくだす必要はない」とし、各国際競技連盟(IF)との電話会議でも、準備する方向性で一致した。
声明では、安倍晋三首相が「完全な形で実現する」と発言するなど、主要7カ国(G7)が7月24日の五輪開幕を支持したことを歓迎。大会を目指す全ての人の体調と健康を最優先にすると約束している。
IFとは中止や延期で混乱している東京五輪の選考会への対策を協議。約1万1千人の出場枠のうち57%が確定しているとして、残り43%は、各連盟の世界ランキングや、地域の大会での成績を判断材料に入れるなど、柔軟に対応するという。選考会の変更がある場合は、4月頭までに関係各所への連絡を求めた。
IOCは、18日以降も各国オリンピック委員会(NOC)や国際パラリンピック委員会(IPC)、アスリート代表と電話会議を持つ予定。トーマス・バッハ会長は、「東京五輪を目指す者全ての体調と健康が最優先だ。アスリートやコーチ、サポートチームを守る全ての対策はとっている。我々はオリンピック共同体。いいときも、困難なときも、互いをサポートし合う」などと声明を出した。(ロンドン=遠田寛生)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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