iPS細胞を備蓄する事業(ストック)の予算を政府が削る検討をしていることについて、事業を進める京都大iPS細胞研究所(CiRA)の山中伸弥所長が11月下旬、朝日新聞のインタビューに応じた。iPS細胞を使った再生医療の開発は、米国が急速に追い上げてきているとし、「今が踏ん張りどころだ。(研究段階を越えて企業が実用化できるまでの)『橋渡し』として公的資金が必要だ」と語った。
iPS細胞は体のどんな細胞にもなれる万能細胞。山中さんが2006年に作製法を発見、12年にノーベル医学生理学賞を受けた。再生医療の切り札として期待され、CiRAは拒絶反応を少なくできるよう複数の免疫の型のiPS細胞を備蓄して短期間に低コストで患者に移植できる体制をめざしてきた。
政府も重点的に支援してきて、昨年度は13億円、これまでに90億円以上を投じている。だが、ストックが7年目を迎えた今年、事業化段階に入りつつあるなどとして、政府が予算の打ち切りも含めた削減を検討していることが発覚した。
iPS細胞で再生医療を実現し…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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