カジノを含む統合型リゾート(IR)への参入を検討していた中国企業関係者が、海外から100万円を超える現金を国内に持ち込んだ疑いがあることが、関係者への取材でわかった。東京地検特捜部は、外国為替及び外国貿易法(外為法)違反の疑いで自民の秋元司衆院議員(48)の元秘書の自宅などを関係先として捜索しており、持ち込まれた現金の使途について調べている模様だ。
会社の登記などによると、この中国企業は中国・深圳に本社があり、インターネットカジノやスポーツくじなどを手がけている。2017年7月に日本法人を設立。翌8月には沖縄でシンポジウムを開き、幹部がIR誘致について講演していた。シンポには秋元氏も登壇していた。
同社幹部は18年1月、IR誘致をめざしていた北海道留寿都村を訪問。村長や地元のリゾート企業幹部と面会するなどし、IR事業に意欲を示していた。
特捜部は今月7~8日、秋元氏の元公設秘書と元私設秘書計2人の自宅を外為法違反容疑の関係先として捜索。元秘書らから事情を聴いているとみられる。今月10日以降には、北海道庁でIR関連資料を調べたり、同村からIR関連資料の提供を受けたりするなどしており、IR事業をめぐる中国企業の動きを調べているとみられる。
IR誘致をめぐっては、16年12月に「カジノ解禁法」が成立し、全国の自治体で誘致活動が活発になるとともに、海外企業が参入に向けた営業を積極的に展開している。北海道では、苫小牧市、釧路市、留寿都村が誘致の意思を示していたが、北海道の鈴木直道知事は今年11月、候補地の自然環境への配慮を理由に誘致見送りを表明していた。
秋元氏は17年8月~今年9月まで内閣府副大臣を務め、昨年10月まではIR担当だった。また同時期に国土交通省副大臣を兼務し、北海道開発や観光政策も所管していた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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