国際協力をテーマに中高生が意見をつづる「JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト2019」(国際協力機構=JICA=主催、産経新聞社など後援)で、栃木県矢板市立矢板中学3年の広瀬絢菜(あやな)さん(15)が最優秀賞の文部科学大臣賞を受賞した。同賞の受賞は本県で初めて。
今回のコンテストのテーマは、「よりよい世界を目指して~私たちから始まる一歩~」。広瀬さんは「リサイクルで国際支援を」と題し、国連児童基金(ユニセフ)への寄付を目的に自身が呼びかけて学校中に広がった空き缶リサイクルについて書いた。中学生の部では全国から2万7320点の応募があった。
もともと国際協力に関心があった広瀬さんは、空き缶リサイクルでユニセフに毎月寄付を行っている家族を知り1人で空き缶集めを始めた。しかし、1人の力では月に100個程度集めるのが精いっぱいで、継続的な支援に必要な毎月2千個には届かなかった。
「中学校の生徒は500人を超える。全員で集めれば、1人たった4個持ってくるだけでよい」。そこで役員を務めていた生徒会に提案、学校の了承を得て昨年4月から活動を開始し4カ月で1万個以上を集めた。
作品では活動を通して協力してくれた仲間に感謝し「誰もが、具体的な機会さえ与えられれば、善意と温かな心を発揮できるのだと思う」と振り返っている。さらに「国際協力や国際支援も身近なところから始められる」とつづっている。
広瀬さんは「最高賞と聞いて驚いた。活動が認められてうれしかった」と喜びを語り、「高校に進学しても、国際協力などで自分にできることがないか探していきたい」と抱負を述べた。(伊沢利幸)
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース