タレントのマツコ・デラックス(46)が、出演するTOKYO MXの「5時に夢中!」(月~金曜・後5時)内で、自身の政党や支援者を侮辱したとして、「NHKから国民を守る党(N国)」の党首・立花孝志参院議員(51)が12日、マツコに“直談判”するため、東京・千代田区の同局を訪れた。ただ、マツコは番組内ではN国の話題について触れず、番組終了後も一切対応することなく同局を後にしたため、立花氏は肩透かしを食う形となった。
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自らを国会に送り込んでくれた支持者のことを悪く言われたのを、黙って聞いていられないとばかりに、立花氏が行動を起こした。午後5時15分ごろ、立花氏はタクシーでTOKYO MXに到着。生放送が行われているスタジオをバックに、「有権者をバカにした発言は許せない」と、マツコに対する反撃の声を上げた。
事の発端は、7月29日に放送された同番組内でのマツコのコメント。N国についてマツコは「今のままだと、ただ気持ち悪い人たち」と一刀両断した後、同党に投票した有権者についても、「ふざけて入れている人も相当数いるんだろうな」と話した。立花氏は、これに激怒。「自分のツイッターとかならいいけど、公共の電波を使って特定の政党を攻撃するのは、『政治的に公平である』という放送法4条に反する。批判するなら反論もさせるべきだ」と、何度も主張した。
熱狂的な支持者が大声を上げたりしていたことに加え、立花氏自身がYouTubeで生配信を行っていたことからやじ馬が続々と集まり、最大で約100人ほどに。局の周辺は騒然とした状態になった。110番通報により警察も出動し、交通整理などにあたった。
建物外の喧噪(けんそう)とは正反対に、スタジオ内は“平常運転”。出演者が座る席の後ろにあるガラス窓からN国の幟(のぼり)が時折見えたが、出演者はそれに触れることはなく、マツコの表情には硬さがやや感じられながらも、1時間の放送を終えた。N国が話題になることはなかった。
番組終了後、立花氏は「出待ち」で直接対決をもくろんだものの、マツコは姿を見せず。午後6時15分ごろ、立花氏が「マツコさんがパニックになっており、番組を降りるという内部情報が入って来ました」と口にすると、「それなら帰ります」と、あっさり局の前を離れることを決めた。
ただ、このままで終わらせるつもりはない様子。「もし、来週も出演するようなら、また来ますよ」と予告した上で、「マツコさん、(N国への)入党を心からお待ちしていますよ」と、まさかの勧誘。最後はお約束の「NHKをぶっ壊す! マツコ・デラックスもぶっ壊す!」と拳を突き上げ、車に乗り込んだ。局もマツコ側も対応せず、降板の真偽は不明だ。
◆NHK訪問時も警察出動騒ぎに
立花氏をめぐっては8日にも警察が出動する騒ぎがあった。受信契約を結ぶため東京・渋谷のNHK放送センターを訪問。立花氏によると、NHKに受信契約書を提出する際の様子を録画しようとしたところ、管理権があるとしてNHK側に撮影を断られた。撮影を拒否されたまま入館すると、建造物侵入罪などの疑いが生じかねないとして、立ち会ってもらう目的で自ら警察官を呼んだ。結局、入館できなかったが、NHK側に契約書を手渡したという。
◆放送法4条 放送事業者が番組を編集するにあたり、順守しなければならない点を定めた条項。具体的には〈1〉公安および善良な風俗を害しない〈2〉政治的に公平である〈3〉報道は事実を曲げないでする〈4〉意見が対立している問題は、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする、が挙げられている。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース