NHKは9日夜、総合テレビで、受信料制度への理解を求める異例の番組を3分間にわたって放送した。NHK広報局によると、視聴者から受信料制度に関する問い合わせが相次いでいることなどを受けた対応で、7月の参院選で議席を獲得した「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首の発言に関するものも含むという。同じ番組を10日と11日にも放送する。
この日は午後8時42分から放送し、NHKの松原洋一理事が出演。受信料制度は放送法と放送受信規約で定められていることや、2017年には最高裁で受信料制度が合憲だと判断されたことなどを紹介した上で、「ルールを守り、きちんと受信料をお支払いいただいている方が不公平とお感じになることのないよう、NHKは引き続き受信料制度の意義や公共放送の役割を丁寧に説明し、公平に受信料をお支払いいただくよう努めてまいります」などと述べた。
立花氏は8日に東京都内で開いた記者会見で、「受信契約は国会議員が決めた法律なので守るが、支払いは国会で決めていない」と主張。受信料の支払率が約8割であることを根拠に、受信料の8割分の支払いが合理的だと説明した。その上で差額の2割分の支払い義務はないとして、債務不存在を確認するため東京地裁に提訴する意向を示していた。(真野啓太、黒田健朗)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル