花房吾早子 岡田将平
カナダに住む被爆者のサーロー節子さん(91)は今月、生まれ育った広島市に帰郷した。コロナ禍で3年半ぶり。久しぶりに目にする地元に、G7首脳が集まった。
「広島まで来てこれだけしか書けないかと思うと、胸がつぶれそうな思い。死者に対して侮辱。死者に対して大きな罪だった」
20日に発表されたG7首脳声明を読み、失望した。
サーローさんは13歳の時、広島市で被爆。広島女学院高等女学部2年だった。多くの同年代が命を奪われた。おいは4歳で被爆死した。「焼けただれて、溶けた肉のような感じだったんです」。広島で過ごす日々で、そんなおいたちのことも思い起こした。
平和記念資料館を見学するG7首脳に、期待していたことがあった。
「政治家としてではなく、衣を脱いで、裸でもいい。人間と人間のふれあいとして見てほしい」
でも、首脳が何を見て何を感…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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