1億円残して孤独死する人も 迫る2025年問題、広がる終活支援

 サンシャインシティなど超高層ビルが立ち並ぶ池袋。高齢者でにぎわう巣鴨。二つの街が位置する豊島区は、区と市では、一人暮らしの高齢者が日本一多い。国勢調査(2020年)によると、65歳以上の人口に占める一人暮らしの割合は36%にのぼる。

 東京都監察医務院の統計によると、単身世帯で自宅で亡くなる「孤独死」をした65歳以上の高齢者は、20年に23区内だけで約4200人に達した。5年前より1千人以上も増えた。

 豊島区の20年の孤独死は137人。5年前は129人だった。区は「終活あんしんセンター」を開設し、今年4月から23区では初めて、終活情報登録事業を開始した。

 「横須賀市の『私の終活登録』についてテレビで見て、こうした制度ができれば、私も登録したいと思っていました」。5月末に終活登録した豊島区在住の女性(79)と話す。

 子どもはおらず、数年前に夫を亡くした。有料老人ホームへの入居も考えたが、親族や友人がいる同区へ引っ越し、持ち家のマンションで一人暮らしをしている。女性は、親族や夫の遺産を相続しており、海外で学校をつくる事業に寄付もした。「身内が少ないので、自分が死ぬと財産が国のものになったら困ると思い、元気なうちに遺言書を作成し、そのことも含めて登録しておこうと思った」と語る。

団塊の世代が全員75歳以上になる2025年まで、あと2年あまり。孤独死の急増に備え、都内では様々な取り組みが広がっています。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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