中山直樹
福岡県田川市の自宅で1歳4カ月の三男にエアソフトガンを撃ってけがをさせたうえ、低栄養状態のまま放置して死なせたとして傷害と保護責任者遺棄致死の罪に問われた父親の常慶雅則(まさのり)被告(27)に対し、福岡地裁(冨田敦史裁判長)は9日、求刑通り懲役16年の実刑判決を言い渡した。
起訴状によると、常慶被告は妻の藍受刑者(27)=保護責任者遺棄致死罪で懲役8年が確定=と共謀。18年10月下旬までに、三男の唯雅(ゆいが)ちゃんが重度の低栄養状態に陥っているのを認識しながら医療機関に連れて行かず、自宅に放置して同年12月1日に死亡させたとされる。
また、同年11月下旬ごろには、ライフル型のエアガンでプラスチックの弾数十発を発射し、唯雅ちゃんの全身に命中させてけがをさせたとされる。
被告側は無罪を主張。常慶被告は公判で、いずれの質問にも「お話ししません」と黙秘を続けていた。
藍受刑者は昨年10月に最高裁が上告を棄却し、懲役8年の実刑が確定している。
藍受刑者への判決によると、唯雅ちゃんは19年11月以降に手足や肋骨(ろっこつ)など31カ所を骨折。エアガンで撃たれた傷も71カ所あった。肺感染症を発症し、同年12月1日に急性呼吸不全で死亡した。(中山直樹)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment