日本付近は、地上から上空10キロ以上の高さまで高気圧に覆われています。これは太平洋高気圧とチベット高気圧によるもので、今年の猛暑の原因もこの二つの高気圧が重なったためと考えられています。これらの北海道付近への影響と気温経過も解説します。
2つの高気圧が重なっている
日本上空は、太平洋高気圧とチベット高気圧の張り出しの中に入っており、地上付近のみならず、上空10キロ以上の高さまで高気圧で覆われています。この二つの高気圧が重なったことが、今年の猛暑の主な原因と考えられます。
太平洋高気圧とはそもそも、地球規模の大気の循環の一環として生成されるものです。一方、チベット高気圧はチベット高原(*1)における直接、間接の大気加熱やアジアモンスーンの活発な対流活動(*2)が主な生成要因です。この高気圧が重なることで、日本周辺は非常に背の高くて暖かい高気圧に覆われ、地上は広い範囲で高温となっています。
高さの違う二つの高気圧が重なるのは、猛暑の夏の典型的な例となります。 *1 チベット高原の高度は平均で5000m以上です。周辺の山々では高さ7000~8000mに達する所もあります。
*2 今年7月は、モンスーンの豪雨により、バングラデシュでは国土の3分の1が水に浸かりました。死者は100人以上に上ったとのことです。その他ミャンマーでも7月2日に豪雨による地すべりが起き、8月にはインドでもモンスーンによる豪雨があったとの報告があります。
高層天気図で確認する
現在気象庁で確認できる最も高層である200hPaの高層天気図(上空約12キロくらい)では、西から張り出す高気圧が日本付近に広がっている様子が確認できます。(日本は図の中心付近)
また、その下層である500hPa(上空約5500m)や700hPa(上空約3000m)、850hPa(上空約1500m)も高気圧に覆われており、日本上空は実際にかなり高くまで高気圧に覆われていることが分かります。
(図は気象庁より)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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