「110番の日」の10日、俳優でフィギュアスケーターの本田望結さん(17)が警視庁の一日通信指令本部長を務めた。都内では通報の約2割が不要不急の内容で、同庁は「警察相談ダイヤル(#9110)」の利用を促している。本田さんも「事件事故は110番、悩みや心配は#9110に」と呼びかけた。
警視庁が昨年受理した110番通報は約163万7千件で、前年より6万6千件多かった。不要不急とみられるものは約27万7千件(17%)あった。これまでに不要不急と判断したのは「免許の更新方法を知りたい」といった警察署やホームページで確認できる情報への問い合わせや、「パソコンの調子が悪い」「今日は何曜日か」などという。
本田さんはこの日、特殊詐欺に関する模擬通報を受理し、被害者から話を聞いて現場の警察官に指示を出した。「新宿から渋谷への行き方を教えて」という不急の通報も受け、「#9110との使い分けが大切だと思いました」と話した。
一方、新宿区では、お笑いユニット「おいでやすこが」のおいでやす小田さん(43)とこがけんさん(42)が新宿署の一日署長になり、実際に110番通報であった「家にゴキブリが出た」などの内容に大声でツッコミを入れて、適正利用を訴えた。(角詠之、土舘聡一)
不要不急の110番通報の実例
・幽霊が家に入り込んだみたいだ
・用事はない。試しにかけた
・今日は何曜日か
・体がかゆい。警察官にかいてもらえないか
・学校の願書の取り寄せ方法を知りたい
・コンビニへの道案内をしてほしい
・家が雨漏りしている
・電話が壊れた。どうしたら良いか
・パソコンの調子が悪い
・テレビの電波状況が悪い。調整の仕方を教えてほしい
・知人に電話するとすぐに切られてしまう。理由は何なのか
・タクシーを呼びたいが電話がつながらない
・ホテルの場所がわからなくなった。迎えにこさせてほしい
※警視庁への取材による
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル