1200人住む町に火柱、父子が消火 「大惨事防いだ」

 隣家の火災を自宅の消火器などで消し止めた父子に新潟県上越市の上越南消防署が感謝状を贈った。現場は住宅街で、地元の寺町2丁目町内会(約460世帯、約1200人)も「大惨事を未然に防いだ」と新保敬儀(としのり)会長が表彰状を渡した。

 表彰されたのは、同市寺町2丁目の大坪敏英(としえい)さん(68)と克也さん(36)。2月24日夜、大坪さん方の隣にある高齢夫妻の住宅で石油ストーブから出火。叫び声で火災に気づいた克也さんが通報し、敏英さんとともに消火した。消防隊の到着時には消えていたという。

 22日の表彰式で宮﨑和浩署長は「いち早く火災を察知し、通報と初期消火の連携、迅速果敢で適切な行動によって、住宅密集地で火災の拡大を未然に防いだことは地域の安全に大きく貢献した」と感謝。新保会長は「なかなかできることではない。もう少し遅ければ、大変な火災になっていた」とたたえた。

 敏英さんは「火柱が上がっていたが、体が反射的に動いて親子でいい連携が取れた。感謝状や表彰状と聞いてかえって驚いている」と話した。一方で「熱さと煙の勢いがすごく、数日たっても目を閉じると火柱が見える錯覚があった」と振り返った。克也さんは「いざという時のために消火器は家に置いておいた方がいい、と宣伝したい」と話した。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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