奥平真也、清野貴幸
「賛成の諸君の起立を」。22日の鳥取県倉吉市議会本会議。福谷直美議長の呼びかけに、15人中13人の市議が立ち上がった。倉吉市に来春、「至誠(しせい)小学校」として開校するはずだった学校名が白紙に戻った瞬間、傍聴席からはざわめきと拍手が起こった。開校まで3カ月余りとせまった状況の中で、市民運動が市議会を動かした格好だ。
市民有志は9日、4815筆の署名を添えて、広田一恭市長に対し、校名を「至誠」と定めた改正学校設置条例を廃止するよう直接請求。この日の市議会で、市長が提案した条例廃止案の採決が行われた。
採決前には、議長を除く15人中13人が討論。賛成意見は8人、反対意見は5人。討論は約1時間半に及んだ。
「公明党・改革新政会市議団」(5人)は、3人が反対討論に立った。「開校準備は中断を余儀なくされ、既に影響が生じている」(鳥羽昌明市議)、「議論を積み重ねた統合準備委の決定を尊重するべきだ」(鳥飼幹男市議)。
一方、賛成意見が過半数の8人に達した時点で、その後の採決では僅差で可決される見込みとなった。
傍聴席から驚きの声
十数分の休憩後の採決では…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル