156センチの寝技師 女子プロレスラー小波「ネバーエンド」の闘い

 休養のためリングを去ってから、まもなく2年。復帰をめざし、トレーニングを重ねるレスラーがいる。

 「コ、ナ、ミ コ、ナ、ミ」

 観衆の声援に応えて手を振りながら会場に現れ、ロープで囲まれたリングに向かう。

 今月2日、実家のある広島県福山市で開かれた女子プロレス「スターダム」の試合に特別参加した小波選手(27)。地元ファンの熱気に包まれ、現役時代の闘志をよみがえらせていた。

 身長156センチ。女性のレスラーとしては少し小柄だ。派手な飛び技が歓迎される興行の世界で、関節技を操る「女寝技師」と呼ばれた。技を追い求める姿勢は、同僚から「ストイック」とも評される。

 この日は、何度投げられ、何度倒されても立ち上がった。開始から10分10秒、相手の腕と首を絞める「トライアングル・ランサー」と呼ばれる関節技などで勝負を決めた。

 だが、まだベストな状態ではない。「必ずまた戻ります。ネバーエンド!」。観衆に呼びかけた。

ジ・エンドからネバーエンドへ

 休養を宣言し、故郷に戻ったのは2021年12月だった。

 しばらく前から、試合前にな…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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