温泉の源泉を使った入浴施設があり、磐梯朝日国立公園に立地する環境下、子どもたちが自然と親しむ催しにも使われてきた。
山形県米沢市で1996年12月に開館した森林体験交流センター「白布森の館」。約2312平方メートルの土地に木造一部鉄骨2階建て、延べ床面積約690平方メートルの建物がたつ。
だが、利用者と使用料収入が次第に減り、老朽化も進んだ。市は今年3月末、施設を閉館にした。
跡地をどうするか。選んだのは、民間に活用してもらう道だった。
5月2日~6月23日に譲渡先を決める公募型プロポーザルの参加者を募集。しかし、応募はなく、期間を約1カ月間延長した。
現場説明会には企業や個人など5者が参加し、多くは「気象条件が厳しく、除雪や光熱水費が高い」「改修費が相当かかる」と断念。プロポーザルには2者が参加を表明したが、1者は書類に不備があった。
YUGE(ユゲ)という団体だけが審査に臨んだ。
施設の不動産鑑定価格は建物1409万円、土地191万円の計1600万円。それに対し、YUGEが示した購入希望額は、わずか1700円だった。
YUGEは市内の30~40…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル